明治座・三田政吉追善公演
東京・日本橋の明治座では、会長・三田政吉氏の 追善公演としまして、この舞台にゆかりの深い 役者さん方が勢揃いし、「忠臣蔵」を 講演されています。
大石内蔵助は 松平 健、 堀部安兵衛は 西郷 輝彦、 吉良上野介は 林 与一、 仕立て屋ひょう六は 藤田 まこと、 その他の脇役も 赤木 春恵、淡島 千景、波乃 久里子、音無 美紀子、横内 正、松山 政路、黒部 進 ・・・・ まだまだ 全部書かなければならない程、どの役のかたも、それぞれ メインになってもおかしくない面々です。
そして、大石内蔵助の妻・りく を演じられますのが、三田佳子さん。
三田佳子さんは、母の友人・信楽焼作家の小嶋克山先生の 作品の大ファンとのことで、個人的にも 大変親しくなさっているようです。
そこで この度、一度 舞台をご一緒に ・・・ と、母が 克山先生に お招きいただき、例によりまして、私も 鞄持ちとしまして 同行しました。
共演の 藤田 まことさんは、じつは 私の結婚式で、「関白宣言」を 歌ってくださったのです!
克山先生の知人で、「てなもんや」の時代から 40年以上 藤田さんのサポートをしていらっしゃるS氏に、楽屋へ案内していただき、母が 「結婚式に来ていただいた娘です。その節は どうも ・・・ 。」と ご挨拶していましたが ・・・ 覚えてはったのでしょうか ・・・ ?
まぁ、私自身が もう 記憶が定かではないほど 昔のことですので ・・・ (*^_^*)。
ところで、舞台はとても美しく、役者さんがたも ベテランの方達ばかりで、ずいぶん 迫力のあるものでした。 ただ、夕方4時の開演から 8時過ぎまでの 三幕の ほとんどの場面で、誰かが 泣いたり悲しんだりしています ストーリーなのです。
私の場合、人の泣き顔を見ますと、パプロフの犬 のように、反射的に 涙腺が 刺激されてしまいます。
ですので、大変 申し訳ないのですが、できるだけ 役者さんの顔が 視界に入らないよう、舞台の設えや 衣装などに 意識を向けていました。
たとえば、大名屋敷と 武道場、町民の家の インテリアの違いを 興味深く観察し、それぞれに 柱の釘隠しのデザインが 異なっていますのを、面白いなぁ ・・・ と思いましたり、床の間においてありますものなどにも、道具係の裏方さんの いろいろな思いや心意気が 込められているんやろなぁ ・・・ と 感心ましたり ・・・。
また、大名の 抹茶色の着物と 金通しのベージュの袴のとり合わせが 意外なほど 美しかったり、町娘の 淡い緑色の着物と 赤紫の前掛けの色合わせが ハッとするほど新鮮で、やはり 補色に近い色合わせやしかなぁ ・・・ 今度 応用してみよ ・・・ と 勉強したりしていました。
それにしましても、何故 日本人は、「忠臣蔵」が こんなにも 好きなのでしょう。
確かに、主君の仇討ちを果たし 切腹をするということは、武士の美学とされているのでしょう。
けれども、スピリチュアリズムのマスターの教えでは、人は 人を けして殺してはいけないですし、まして 自分を殺すことは、なお罪深いことなのです。
人は、この世に 魂の修行のために生まれてくるのですから、その修行を 自らの手で 勝手に中断してしまう、放棄してしまう、ということは、天のルールに背くことになるからなのです。
私は、何か 特定の宗教を信じているわけではありませんが、スピリチュアリズムの理屈は、私なりには 腑に落ちる点が 多いものなのです。
できれば、世の中の人達、とりわけ 若い人達には ・・・ もちろん 年配のかたにも ・・・ 「忠臣蔵」より、ロビン・ウィリアムス主演の 「奇蹟の輝き」 のようなストーリーのものを見てほしいのです。そうしましたら、子供の自殺や 苛めなども 減るのではないかと思っています。
じつは、以前 老人病院や ホスピスのような施設で、この映画を上映できないかと かなり本気で考えていましたことがありますが、諸事情により 諦めました。
あ、ごめんなさい。ものすごく、脱線してしまいました(^^;)。
いい舞台を見せていただきながら、水を差すようなことを述べてしまいまして、ごめんなさい!
もちろん、舞台そのものは、本当に美しく、胸をうつものでしたし、熱心なファンの方々で、会場も満席!熱気に溢れていました。
閉幕後、克山先生と 三田さんの楽屋へ伺いました。 おっとりした人柄のイメージでしたが、てきぱきとなさった 几帳面な感じのかたでした。 確かに、あれだけの舞台をこなされていますのですから、のんびりしていては できませんよね (^_^)。 ・・・ 私も、反省 ・・・。
写真は、三田さんの 楽屋暖簾です。友禅の とても綺麗なものでした。
皆さん それぞれに 暖簾にも 拘りを持っていらっしゃるようです。
そして、楽屋はもちろん 通路にまで 美しいお花が溢れ、とても華やかな雰囲気でした。
いい経験をさせていただきまして、ありがとうございます♪
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