嵯峨野のお茶会
父のセカンドハウスが、京都の西の端、嵯峨野にありまして、昔 私の「結納」が、初使いの思い出です。
けれども、結局 皆それぞれに多忙なものですから、ほとんど閉め切ったままの状態で、父は もう10年以上、訪れたことも無いと思います。
うちの息子達が大学生になり、他府県のお友達が 遊びに来てくれますようになりました ここ数年は、たまに活用していますが、このままでは、家もお庭も傷む一方で 可哀想ですし、もっと 風を通してあげなければ ・・・ということになりました。
そこで急遽、丁度 息子が帰省しています間に お茶会をしましょう! という事になりまして、父の従妹のTさんに 声をかけました。
Tさんは、加茂川会で 異文化交流や 留学生のお世話をするボランティア活動をしてはります。
突然決まりましたものの、加茂川会のOさん、Uさん、Yさんと、京都ドイツ文化センター館長の Lご夫妻、オクスフォード大学・東洋文化研究所の Pご夫妻、そしてスペインから京都大学・化学研究所へ留学中の 若いHご夫妻が、ご参加くださいました。
じつは 私は、「外国の方が多いし、きっとお茶には詳しくないやろし、順不同で適当にしましょ。」と、気楽~に考えていましたのですが ・・・ とんでもありませんでした ・・・(涙)。
皆さん、むしろ日本の方より勉強熱心で、P夫人は 日本の伝統芸能を研究なさってはるとのことで、私のお点前中にも、
「掛け軸の説明をしてください。」「床の間のお花と花器の説明をしてください。」 と、次々質問をされます。
さらに、L夫人は 裏千家・みどり会(外国人指導者養成のための組織)に所属され、週2回は お稽古してはりますとのこと!
私が、P夫人達の質問に窮していますと、かわりに答えてくださっていました。 ・・・ 「順不同」の 私のお点前は、どの様に思われたでしょうか ・・・ 恐るべし、みどり会 ・・・(^^;)。
お茶の後は、気分を変えまして、広縁や お庭の陶テーブルに Tさんお手製の生春巻き(ライムの香りが爽やかで、とても美味でした。ありがとうございます)やサンドイッチ、フルーツや飲み物を並べまして、自由に歓談。
皆さん、室内よりも お庭が すっかり気に入ってくれはりましたようで、時々 舞い降りてきます小鳥や(たまに白鷺)、池のコイを眺めながら、お話しに花が咲いていました。
あ、私は 英語も会話も苦手ですので、もっぱら 食べていましたが ・・・(^_^;)。
曾祖父が、普段使いにしていましたようです。作者などはわかりませんが、珍しい球体のフォルムと 朱塗りが と~っても可愛らしく、私の大好きなもののひとつです。
そしてこちらが、私が お客様の質問に答えられませんでした 掛け軸(>_<)。
どういう経緯で あの家に置いてありましたのか、母に聞きましてもわかりませんでしたが、箱には
「寿山萬丈高 二0八世 公照 」と書いてありました。お坊様のようですが、どちらの二0八世でしょうか ・・・。
書の意味は、主人がノートパソコンで調べてくれましたら、禅語の一節でした。
お茶席でパソコンなど、先生に叱られそうですが、まぁ今回は、「超カジュアル茶会」ということで ・・・ お許しください。
主菓子は、長久堂の ゛菊尽くし゛です。前日が、重陽の節句でしたので、ぴったりと思い 選びました。
お干菓子も、秋らしいもので。
そして、こちらは すっかり色褪せまして、キノコまではえています 鹿威し!
いかに 放ったらかしになっていましたかが わかります。
これからは、もっと度々行きまして、大切に お手入れしてあげたいものですね。
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コメント
椿様
ありがとうございます。
お返事が遅れまして、申し訳ありません。
富山のTさんや、友人Hさんからも
ご連絡いただき、ありがとうございます。
やはり、人をお招きするには、
事前学習を、きちんとすることが礼儀ですね。
反省・・・です。
投稿: ゆみ | 2006年9月25日 (月) 17時34分
清水公照様のことですね。
東大寺第208世管長。 第208世別当就任。この時は再任された時でしょう。
1999年に逝去されていますが現代の僧侶といっていいと思います。
書画ともに巧みな方でした。
投稿: tsubaki wabisuke | 2006年9月16日 (土) 17時54分